金持ち父さんのキーワード

金持ちと裕福の違い

  1. 他人の時間とお金

  2. 金持ちと裕福の違い

  3. 裕福度の測り方

2009年10月2日

他人の時間とお金

『他人の時間と他人のお金』、大金持ちになる鍵がこの二つにあるという話を聞いたことのある人は多いだろう。

他人の時間とお金はキャッシュフロー・クワドラントの右側、つまりB(ビジネスオーナー)とI(投資家)の側に存在する。

右側から見ると、クワドラントの左側で働いているE(従業員)とS(自営業者)が「他人」にあたり、彼らの時間やお金が右側で使われているのだ。

(「金持ち父さんのキャッシュフロー・クワドラント」(筑摩書房))

ロバート・キヨサキと妻のキムが、SタイプではなくBタイプのビジネスを確立するために時間をかけた理由は、この「他人」の時間を使うことから得られる長期的な利益に気付いていたからだ。

Sタイプのビジネスのマイナス点の一つは、成功すればするほど仕事が増える、つまり労働時間が増えることだ。

一方、Bタイプのビジネスを確立した場合は、成功したらシステムを大きくしてもっと多くの人を雇えばいい。

つまり、システムとそこで働く人間を所有すれば労働時間は減り、収入と自由な時間が増える。

クワドラントの右側で成功するためには、左側とは異なる技術と考え方が必要だが、一つのクワドラント、一つのものの考え方にとらわれて、そこから出られない人は多い。

次の項では、ロバート・キヨサキの右側としての考え方の一つを紹介しよう。

金持ちと裕福の違い

ロバート・キヨサキと妻のキムは、1989年までに金持ちになっていたが、経済的に自由になれたのは1994年になってからだった。

1989年までに、ロバート・キヨサキは自分たちのビジネスから大きな収入を得るようになり、余計に働かなくてもビジネスシステムが成長を続けるようになっていたので、労働の量が減って収入が増えるという状態だった。

つまり、多くの人が「金銭的に成功している」と考えるレベルには達していたのだ。

次にロバート・キヨサキが目指したのは、ビジネスから流れ込むキャッシュフローを、さらに多くのキャッシュフローを生むほんとうの資産に変えることだった。

つまり、ビジネスを成功させた後、資産からのキャッシュフローが生活費より多くなる状態までに資産を増やすことだ。

そして、1994年には、複数の資産からの不労所得の合計が支出を超えるようになり、そこではじめてロバート・キヨサキとキムは「裕福」になったのだ。

きちんと収入を生み出し、物理的にたいした労働をしなくてもシステムとして機能していたビジネスを資産の一つとして考えてもよかったが、ロバート・キヨサキとキムは「裕福」と呼べる状態に関して自分なりの考え方を持っていた。

つまり、不動産や株などの有形資産から生み出される不労所得が支出を上回るようになってはじめて、自分たちは裕福だと言えるようになると考えていたのだ。

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